| [ 解説 ] 
 
 
・題名 … 送元二使安西(げんじのあんせいにつかいするをおくる)・作者 … 王維(おうい)
 ・詩形 … 七言絶句(しちごんぜっく)
 ・押韻(おういん) … 塵、新、人
 ・鑑賞 … 前半に別れの場である旅館の周辺の情景、後半に作者と旅立つ者との友情が描かれている送別の詩である。
 [ 現代語訳・書き下し文・原文 ]
 
 
 
送元二使安西元二の安西に使ひするを送る
 元二が安西に派遣されるのを見送る
 
 渭城朝雨浥軽塵
 渭城の朝雨軽塵を浥す
 渭城に朝方降った雨が軽く舞い上がる砂ぼこりを湿らせる。
 ・軽塵(けいじん) … 軽く舞い上がる砂ぼこり
 ・浥(うるお)す … しめらせる
 
 客舎青青柳色新
 客舎青青柳色新たなり
 旅館のあたりは青々として柳の色が新鮮である。
 ・客舎(かくしゃ) … 旅館
 
 勧君更尽一杯酒
 君に勧む更に尽くせ一杯の酒
 さあ君、もう一杯酒を飲み干しなさい。
 ・尽(つ)くす … なくする
 
 西出陽関無故人
 西のかた陽関を出づれば故人無からん
 西方の陽関を出れば古くからの友人はいないだろうから。
 ・故人(こじん) … 古くからの友人
 
 
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